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概要:平成の30年間で個人投資家を取り巻く環境は激変した。インターネットなど情報通信技術の普及により大量の情報を瞬時に入手できるようになり、セミプロのような個人投資家も数多く出現した。しかし、全体でみれば貯蓄から投資へのシフトは進まず、かつてのような日本株市場の活気は取り戻せていない。 マネックスグループ<8698.T>の松本大社長は、日本企業が企業価値を一段と高めて株式市場を活性化させるには、個人投資家の意識改革が必要と指摘。個別企業に
[東京 22日 ロイター] - 平成の30年間で個人投資家を取り巻く環境は激変した。インターネットなど情報通信技術の普及により大量の情報を瞬時に入手できるようになり、セミプロのような個人投資家も数多く出現した。しかし、全体でみれば貯蓄から投資へのシフトは進まず、かつてのような日本株市場の活気は取り戻せていない。
マネックスグループ(8698.T)の松本大社長は、日本企業が企業価値を一段と高めて株式市場を活性化させるには、個人投資家の意識改革が必要と指摘。個別企業に対する理解を深め、株主としての権利を行使する「アクティビスト」になるべきと話す。
19日に実施したロイターとのインタビューで語った。主なやり取りは以下の通り。
──平成における個人投資家にとって、大きな出来事を3つ上げるとすれば何か。
「手前みそになってしまうが、1つはオンライン証券の登場だ。証券会社の店頭まで行かなければならなかった株式投資が、家の書斎からでも(株式の売買を)できるようになった。株式投資への敷居を大きく引き下げ、破壊的な変化を生み出した」
「もう1つは、細かいが、単元株制度が導入されたことだ。それ以前は、1株あたり純資産が5万円を切ってはいけないと商法で決められており、ヤフーのような、純資産は小さいが知財価値が大きくて企業価値が高い会社だと1売買単位が数千万円などとなり、個人ではとても手が出なかった。単元株制度の導入で投資単位の壁が壊れたことは、個人にとっては極めて大きなインパクトがあった」
「もう1つと言われるととても難しいが、あえて3つ目を挙げるとするなら、村上世彰さんだ。村上さんの行動が、クローズアップされたことだろう。アクティビストなどといったものは海の向こうのものだと思っていたら、日本語で、日本で行われたというのは大きな出来事だったと思う。村上さんに関してはコントラバーシャル(賛否両論)だが、やったことのいい悪いは置いておくとして、日本の個人に、株式投資とはこんなこともできるんだ、あるんだ、と気づかせた一つのきっかけになった」
──マネックス証券は今年で創業20年周年となる。個人投資家にどのような変化を感じるか。
「オンライン証券の登場によって、プロと似たような環境で売買できるようになり、個人投資家の裾野が広がった。投資リテラシーも上がり、個人と機関投資家の差が小さくなってきた。一方、インデックス(指数)取引が広がり、日本の個人にも、個別株ではなく日経平均レバレッジ・インデックス連動型ETF(上場投資信託)などをトレーディングする人が増えてきた」
「資本市場にとってインデックス取引は1つのすばらしい発明だったが、それが行き過ぎると、個別企業の価値をみる、考えるということに対するエネルギーが減る。資本市場と投資家の関係という意味では、退化、後退したと思っている。これは日本だけでなく世界的な問題であり、機関投資家を含めた投資家全員の問題として考えていかなければならないテーマだ」
「インデックス化の進展と、ESG(環境・社会・企業統治)やSDGs(持続可能な開発目標)が重要になってきたことには関係がある。インデックス投資家は個別株を選べないので、議決権行使やエンゲージメントによって保有株の価値を上げたり、価値が下がるのを防いだりする。その時にESGなどの尺度で測って意見を述べる。投資コストが下がるとか、ESGやSDGsといった概念が世界に広がっていくとかプラスの面も多かったが、行き過ぎると価格発見機能がなくなるなど弊害も出てくる」
──これからの株式投資のあるべき姿は。
「日本の証券会社として社会に貢献できるのは、1つの切り口で言うと、日本企業のPER(株価収益率)を引き上げ、国際競争力を高めることだと考えている。近年のインデックス取引の広がりで、個人が個別の企業価値を見極めることにエネルギーを使う時間が減った。個人投資家が主体的に企業価値を高める働きかけができるようにすることも、証券会社の重要なミッションだ」
「具体的には、個人投資家が企業にモノを言えるようにしたい。『個人投資家もアクティビストになろう』と言っている。実際、アクティビストで著名なブーン・ピケンズの生涯リターンは、ウォーレン・バフェットよりいいと言われている。個人投資家もリターンが上がる可能性が高まるとなれば、企業のことをよく研究するようになる。企業のことが分かると、さらに(株を)買えるようになり、マーケット全体のPERを上げることにつながり得る」
──日本経済全体を振り返った時、平成とはどういう時代だったか。この先の展望は。
「日本経済は右肩下がりの部分もあったが、その同じ過程で、『普通の国』になってきた。日本は戦争に負けてボロボロになったところから、世界2位の経済大国になるまで奇跡的な復活を果たした。それがあまりにも大きい成功体験だったので、自分の国のやり方をなかなか変えられなかった。年功序列、男性社会、料亭政治など、あらゆることが陳腐化してきていたのに、我々はそれで成功したからいいのだと(変えられなかった)」
「ただ、そんな成功体験がある人も減ってきた。若い人は、日本が強かったことをあまり知らない。平成は、戦後・昭和という奇跡の時代から転がり落ちるように普通になっていった、いろいろな意味で『ノーマライズした時代』。それでも日本は世界第3位の経済大国であり、人々は教育水準も高く、勤勉。次の時代は日本がどのように頑張っていくか、再挑戦の時代になる」
松本大(まつもと・おおき)1963年生まれ。87年東京大学法学部卒。ソロモン・ブラザーズを経て、ゴールドマン・サックスに入社。94年、同社ゼネラル・パートナーに就任。99年マネックス証券を設立。
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