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概要:NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社で展開している次世代メッセージングサービス「+メッセージ」。新たにスタートする「公式アカウント」サービスは成功するだろうか。
開始から1年で約800人の利用者を獲得した「+メッセージ」。ついに、同サービスのビジネスの肝と言える「公式アカウント」の運用が始まった。
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社で展開している次世代メッセージングサービス「+メッセージ」。同サービスは、電話番号だけでテキスト、画像、動画などのリッチコンテンツを送信できることから、3キャリアによる“対LINE”施策ではないかという見方も多い。
キャリアのビジネスの肝となる「公式アカウント」
「auサポート」のアカウント。
そんな中KDDIは5月23日、他社に先駆けて+メッセージの機能拡充を発表。同社の4サービス「auサポート」「au Online Shop」「Wowma!」「auからのお知らせ」の公式アカウントを+メッセージ上に実装した。
例えば、auサポートであれば、au端末やサービスで困ったことなどがあればチャット形式で質問ができ、実際のオペレーターが答えてくれるようになっている。また、ECサイト・Wowma!のように、オススメの商品などを教えてくれるサービスは、通信相手が人ではなくBot(ボット)となっているパターンもある。
+メッセージのチャット一覧画面では、個人アカウントが円形、公式アカウントが角丸の四角と緑のチェックマークで区別される。
この公式アカウントの仕組みは、今後キャリアだけではなく、一般企業にも開放される。キャリアとしては+メッセージのプラットフォームの利用料を各企業から得られるビジネスになると見越している。
KDDIはキャリア以外の第1弾公式アカウントとして、新生銀行を挙げている。新生銀行は実証実験として+メッセージの公式アカウントを運用し、新規口座開設のキャンペーンの告知や本人認証に活用していく。
KDDIはほかにも、じぶん銀行(同社子会社)や三菱UFJニコス、読売テレビなどによる公式アカウントの実証実験を進めていくとしている。
+メッセージはなぜ「普及がイマイチ」なのか
ECサイトのWowma!では、Bot型のサービスを展開。グラフィカルな表現も可能。
+メッセージは、2018年5月に開始され、早くもスタートから1年が経過し、利用者数は約800万人(2019年4月時点)に到達。KDDIによると、うち約500万人がKDDIの契約者であるとしている。一方、競合のLINEは、国内月間アクティブユーザー数を約8000万人(2019年4月時点)としており、その差はいまだ歴然としている。
+メッセージが“イマイチ”となっている理由はいくつかあるが、その中でも大きな原因として挙げられるのは、実質の運営者が3キャリアそれぞれで分断している」という点だ。例えば、公式アカウントとしてサービスを展開する場合、3キャリアそれぞれの審査を通す必要がある。
+メッセージは、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社共同のサービス(写真は2018年4月10日の発表会のスライド)。
KDDIの+メッセージ担当者によると、運営がそれぞれのキャリアに分断している理由を「独占禁止法上の懸念があるため」としている。
限られた資源である電波を使ってビジネスをするキャリアは、常に競争状態である必要がある。+メッセージというサービスで、3キャリアが手を組んでしまうと、価格競争や品質改善が行われず、結果としてユーザーに不利益が被る可能性がある、ということだ。
KDDIの担当者は「公式アカウントの審査については、独立系専任事業者(アグリゲーター)を通して行うことで、導入企業側の負担を軽減できる」と話す。アグリゲーターは導入する企業とキャリア3社の間に立ち、システムの構築やキャリアとの交渉を行なう事業者だ。導入を検討する企業からしてみれば、アグリゲーターと開発・手続きを行えば、+メッセージのサービスを展開できるというわけだ。
+メッセージを使いたくなる特徴を打ち出せるか?
+メッセージは、企業にとっても、ユーザーにとっても、有用なサービスに成長できるか?
とはいえ、ユーザーから見れば、+メッセージはやや使いにくいものであることに変わりない。
無料でテキストや画像などが送れるとはいえ、すでに広まっているLINEやFacebook Messengerなどでも同じことができ、しかも格安SIMを使っている相手でも送信できる。
2019年夏モデルを含め、キャリアが発売するAndroid端末には+メッセージアプリがプリインストールされている。しかし、日本で約半数のシェアを持つiPhoneでは別途App Storeからアプリをダウンロードする必要がある点も+メッセージの懸念材料の1つだ。
今後ユーザー数は増えていくだろうが、その速度は非常にゆるやかだろう。ユーザーにとっても、企業にとっても「+メッセージだからいい」と思わせるポイントを、3キャリアがしっかりと打ち出せるのだろうか。
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(文、撮影・小林優多郎)
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